「モンスター・イン・ザ・クローゼット」は1987年公開のアメリカのホラーコメディ映画です。
カリフォルニアの小さな町に出現したモンスターとの戦いを描きながら、過去の名作のパロディが要所に散りばめられています。
「悪魔の毒々モンスター」シリーズなど、B級映画でおなじみのトロマ社制作の作品です。
この記事では、作品情報・見どころを語っていきます。
作品情報
概要
本作は、トロマ社制作の作品であり、プロデューサーはB級映画界の巨匠として名高いロイド・カウフマンです。
子供の妄想をそのまま立体化したようなモンスターのデザインや、要所に散りばめられた名作映画のパロディなど、B級映画ならではの楽しみが詰まっています。
カリフォルニアの小さな町のクローゼットに出現したモンスターとの戦いを描きながら、映画の定番パターンを破って笑い飛ばすという、大人たちの本気の悪ふざけを見せてくれます。
スタッフ・キャスト
- 監督:ボブ・ダーリン
- 製作:ピーター・L・バークイスト、デヴィッド・レヴィ
- 製作総指揮:ロイド・カウフマン、マイケル・ハーツ
- 脚本:ボブ・ダーリン
- 撮影:ロナルド・W・マクリーシュ
- 特殊メイク:ロン・ワイルド
- 音楽:バリー・ガード
- キャスト:ドナルド・グラント、デニス・デュバリー、クロード・エイキンス、ハワード・ダフ、ヘンリー・ギブソン、ドナルド・モファット
あらすじ
カリフォルニア州の静かな町チェストナットヒルズで、クローゼットの中で何者かに殺害されるという奇妙な事件が立て続けに起こります。
デイリーグローブ新聞社に勤める記者のリチャードは、事件の取材を続けるうちに、女性生物学者ダイアン・ベネット教授と知り合いになります。
ある晩、クラークはダイアンの自宅での夕食に招かれますが、突然、近所が騒がしくなります。
近所の家のクローゼットから、恐ろしいモンスターが現れたというのです。
見どころ
B級感丸出しのモンスター
本作では、クローゼットの中から現れるモンスターが出てくるのですが、いかにもB級という感じの見た目なのです。
怖さよりも可愛らしさが勝っており、子供の妄想をそのまま立体化したような造形になっています。
特撮ヒーローの怪人のように惜しげも無く表れます、人が入っているように動き、人のような声で鳴くのです。
劇中の警察官にまで「今すぐその仮装を脱げ」と言われる始末です。
モンスターの出来栄えからしてホラー映画の定番を徹底的に茶化しており、本気の悪ふざけの素晴らしさが伝わってきますね。
名作のパロディ&オマージュ
本作では、様々な名作映画のパロディが見られます。
美女がシャワーを浴びている最中に異変が迫ってくるのは「サイコ」、
モンスターの口の中からグロテスクなミニヘッドが飛び出すのは「エイリアン」、
博士がモンスターの鳴き声を分析し、特定のメロディーによってコミュニケーションを図る場面は「未知との遭遇」です。
主人公のメガネをかけた冴えない新聞記者クラークは、「スーパーマン」のクラーク・ケントが元ネタですね。
他にも、「キングコング」や「宇宙大戦争」のセリフの引用も散りばめられています。
名作映画のオマージュを取り入れつつも、それをスカして笑い飛ばすというセンスもこれまた素晴らしいのです。
まとめ
一度見たら忘れないB級感丸出しのモンスター、数々の名作映画のパロディなど、大人の本気の悪ふざけの素晴らしさを感じさせてくれます。
まさにB級映画のお手本のような作品です。