「ドーン・オブ・ザ・デッド」は2004年にアメリカで製作されたホラー映画です。
1978年に製作された「ゾンビ」(原題:Dawn of the Dead)のリメイク作品です。
本作の大きな特徴は「走るゾンビ」であり、スピーディーでスリリングな展開が見どころです。
この記事では、作品情報・見どころをなるべくネタバレ無しで語っていきます。
ドーン・オブ・ザ・デッド (字幕版)
作品情報
予告動画
概要
本作は、1978年に製作された「ゾンビ」のリメイク作品です。
ザック・スナイダー監督の劇場映画初監督作品となっています。
ゾンビに追われた人々がショッピングモールに立てこもるという旧作のストーリー展開を踏襲しつつ、走るゾンビという新たな要素を加えています。
CM作品の斬新な演出で実績を上げたスナイダー監督が、走るゾンビという素材を十分に生かし、スピード感・臨場感に溢れた映像作品に仕上げています。
ショッピングモールに立てこもる人数も14人と大幅に増え、様々な人間ドラマが展開していきます。
旧作「ゾンビ」で主演を務めたケン・フォリー、スコット・H・ライニガーと、特殊メイクを担当したトム・サヴィーニがカメオ出演しており、出演シーンを探してみるのも楽しいでしょう。
スタッフ・キャスト
- 監督:ザック・スナイダー
- 製作:リチャード・P・ルビンスタイン、マーク・エイブラハム、エリック・ニューマン
- 脚本:ジェームズ・ガン
- 原作・オリジナル脚本:ジョージ・A・ロメロ
- 撮影:マシュー・F・レオネッティ
- 美術:アンドリュー・ネスコロムニー
- 編集:ニーブン・ハウィー
- 音楽:タイラー・ベイツ
- 特殊メイク:デビッド・ルロイ・アンダーソン
- キャスト:サラ・ポーリー(アナ)、ビング・レイムス(ケネス)、ジェイク・ウェバー(マイケル)、メキー・ファイファー(アンドレ)、タイ・バレル(スティーブ)、マイケル・ケリー(CJ)
あらすじ
看護師のアナは、夫のルイスと共に平穏な生活を送る普通の女性でした。
夜勤明けで帰宅したある朝、隣家に住む少女が寝室の前に立っていました。
少女は突如夫に噛み付き、その後ゾンビ化した夫もアナを襲います。
命からがら脱出したアナは、街全体がゾンビにより混沌に陥っていることを知ります。
生き残った人々と合流したアナは、郊外にあるショッピングモールへと逃げ込みますが…。
見どころ
走るゾンビ
従来のゾンビと言えばノロノロと歩き回るもので、落ち着いていけば普通の人間でも対処することは可能でした。
ところが、本作のゾンビはスピードとパワーを兼ね備えており、一体でもかなり厄介な存在です。
ましてや街全体に溢れかえっているので、見つかったら最後、大量に湧き出たゾンビに囲まれ、あっという間に嚙み殺されてしまいます。
まるで津波のように、それまで何も無かった空間が、一気に大量のゾンビに埋め尽くされるという、静と動が切り替わる緊迫感が凄まじいのです。
スナイダー監督のスピード感溢れる撮影手法も相まって、これまで以上に緊張感のあるアクション映像となっています。
走るゾンビは、ゾンビ映画の新たな可能性を広げる存在と言えますね。
バラエティに富んだ人間ドラマ
本作もショッピングモールに籠城するという展開を踏襲していますが、籠城する人数が14人になったことで、よりバラエティに富んだ群像劇が繰り広げられます。
ショッピングモールに逃げ込んだのは、様々なバックグラウンドがある人々であり、それぞれの人物象が細かく描写されています。
友人や家族がゾンビになっていくことの葛藤も描かれており、究極の選択を迫られるという重いドラマがあります。
旧作同様に、籠城しながらもショッピングモールの生活を楽しむという場面もあります。
そして籠城するうちに、サラも逞しく成長し、人間関係も様々な変化を見せていきます。
嫌な奴だと思っていた人物が改心して協力者になったり、そうかと思えば、最後まで嫌な奴もいたりします。
また、不遇な死を遂げる者、自業自得の死を遂げる者、仲間のために命を張る者など、様々な生き様・死に様を見せていきます。
それぞれの登場人物の結末はどうなるのか、予想するのも楽しみですね。
まとめ
ゾンビに追われてショッピングモールに立てこもるという展開を踏襲しつつ、本作でもバラエティに富んだ群像劇を味わうことができます。
さらに、走るゾンビという要素を加えたことで、スピード感を増したスリリングな映像世界が楽しめます。
ゾンビ映画の定番を押さえながらも、新たな可能性を切り開く作品と言っていいでしょう。