映画「死霊の盆踊り(1965)」“懲役90分”の裸踊りムービー

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「死霊の盆踊り」は、巨乳美女の裸踊りが延々と繰り広げられるカルトホラー映画です。

「プラン9・フロム・アウタースペース」などで有名な、“史上最低の映画監督”といわれたエド・ウッドが脚本を手掛けています。

アメリカの映画レビューサイト「ロッテン・トマト」では、驚きの満足度0%を達成しています。

この記事では、作品情報・見どころをなるべくネタバレ無しで語っていきます。


死霊の盆踊り デラックス版 [DVD]
目次

作品情報

予告動画

概要

本作は、映画史上に残る最低作品と言われています。

一応、墓場にやってきたカップルが、死霊たちの恐ろしい宴に遭遇するというストーリーなのですが、ストーリーも何もあったもんじゃありません。

死霊役として、中途半端なコスプレをした巨乳の若い女性が出てきては、最後には全裸になって踊り続けるという内容です。

作中のほとんどが裸踊りの時間であり、90分の上映時間がとても長く感じられます。

史上最低と言われるのも頷けます。

その後、このクオリティの低さが逆に評価されて注目を集めるようになり、1987年には日本でも劇場公開され、2019年には“サイテー映画の大逆襲”と銘打ってリバイバル上映されました。

スタッフ・キャスト

  • 監督:A・C・スティーブン
  • 製作:A・C・スティーブン
  • 原作:エドワード・D・ウッド・Jr.
  • 脚本:エドワード・D・ウッド・Jr.
  • 撮影:ロバート・カラミコ
  • 音楽:ハイメ・メンドーサ=ナバ
  • キャスト:アメージング・クリズウェル、パット・バリンジャー、ファウン・シルバー、ウィリアム・ベイツ

あらすじ

ホラー小説家のボブ(ウィリアム・ベイツ)は、恋人のシャーリー(パット・バリンジャー)を車に乗せ、作品のネタ探しのために夜の墓地へと向かっていました。

シャーリーは途中で怖気づき、ボブに引き返すように迫ります。

仕方なくボブがUターンしようとしたところ、事故を起こして2人は気絶してしまいます。

目覚めた2人は、墓地へと迷い込み、そこで宴を開いていた夜の帝王(アメージング・クリズウェル)と闇の女王(ファウン・シルヴァー)に捕まってしまいます。

2人は墓石に縛りつけられ、死霊たちの裸踊りを延々と見せつけられることになったのでした。

見どころ

安定のロー・クオリティ

本作でも、「プラン9・フロム・アウタースペース」譲りのロー・クオリティを堪能できます。

「世にも奇妙な物語」のタモさんよろしく、冒頭でクリズウェル演じる夜の帝王が観客へと語りかけるのですが、カメラからチラチラ視線を外してカンペを見ているのがバレバレなのです。

クリズウェルはセリフを覚えるのが苦手だったらしく、冒頭からクオリティの低さが分かってしまいます。

夜間に車が走るシーンだったのに、なぜか急に昼間の明るさになる場面があったりもします。

撮影セットは、死霊の裸踊りが繰り広げられる墓場の一つだけで、ほとんど場面転換がありません。

墓場のモンスターとして、ミイラ男と狼男が出てくるのですが、狼男の喉仏が見えてしまうという、あからさまな被り物です。

着ぐるみを被った変質者にしか見えません。

一周回って愛おしさを感じてしまいます。

死霊の設定がガバガバ

墓場に迷い込んだ主人公たちは、夜の帝王に 捕まり、墓石へ縛り付けられます。

そこで夜の帝王は「侵入者どもに試練を」と命じ、闇の女王は「縛ってよく見させます」と応えています。

踊りを見続けることが試練だという、観客の気持ちをよく理解した完全なメタ発言です。

死霊役の女性はみんな健康的でグラマラスな身体をしているので、死霊感がゼロです。

墓場とは思えないノー天気な音楽が流れて、その音楽が終わるまで踊っているので、1人の踊りに5分くらいかかってしまいます。

踊りといっても、振り付けは有って無いようなもので、ひたすらオッパイを揺らしているだけです。

しかもそれが10人出てきて同じことを繰り返すのです。試練だというのも頷けますね。

そして死霊には、生前に「黄金を愛していた」「猫を愛していた」などの設定があるのですが、その設定を生かしているとはいえません。

例えば、「猫を愛していた」死霊は、なぜかオッパイとお尻が露出したネコ柄のパジャマを身につけ、マッチョ男のムチで叩かれながら踊り続けて、最後には全裸になるのです。

・・・我々は何のプレイを見せられているのでしょうか。

意外と高い製作費

2007年に公開され、全米で社会現象とも言えるヒットを記録したホラー映画「パラノーマル・アクティビティ」。

その製作費は、わずか15,000ドルほどです。

それに比べ、「死霊の盆踊り」の予算は10,000ドルです。

一見、こちらも低予算に見えますが、製作されたのは1965年です。

各年度のドルの貨幣価値を計算できるサイト「The Inflation Calculator」を使って換算すると、1965年の10,000ドルは、2007年では約65,085ドルに相当します。

「死霊の盆踊り」の製作費は、貨幣価値を元に比較すると、「パラノーマル・アクティビティ」の約4.3倍にもなるのです。

低予算映画とはいえ、それなりに制作費がかかっているのが分かります。

お金をかけたシーンはどこにも見当たりませんが。

まとめ

本作はヒドさゆえに愛される作品となっていて、YOUTUBEの映画レビューチャンネルでもよく取り上げられています。

ひたすら巨乳の女性の裸踊りが続くだけの作品ですが、映画の新たな楽しみ方を教えてくれる作品とも言えるのです。

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本ページの情報は2023年2月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
ご確認ください。
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